不倫相手の配偶者から突然電話が来たり、ラインメッセージが送られてきて、
『慰謝料を払え。払わなければ会社に言う。』
『合意書にサインしなければ家族にバラす。』
と脅迫されることはよくあります。
しかし、これに慌てて、配偶者の言いなりに高額な慰謝料を支払う必要はありません。
冷静な対応が肝心です。
弁護士を代理人とすることで、ほとんどの事案では適切に処理することができます。
このページの目次
電話や自宅訪問される
不貞相手の配偶者が不倫について脅迫するケースの多くは、不貞相手の配偶者自らが、不貞相手本人から個人情報を聞き出すなどして、いきなり携帯電話宛に電話やメールをしてきます。
その他は、探偵の調査や不貞相手からの聞き取りを通じて、不倫相手の自宅や職場を突き止めて、不貞相手の配偶者がその自宅や職場に乗り込むというパターンもあります。
いずれにおいても、不貞相手の配偶者には代理人弁護士が就いていないことが通常です。
弁護士ではなく、探偵社の職員が事実上の代理人として帯同していることはあります。
脅迫の内容
電話やメールの場合
脅迫の内容としては、電話口で金を払え、家族や同僚に言うといった内容を告知することが多いでしょう。
これに続けて、直接の面談を求められることがほとんどです。
また、電話口では脅迫的な告知を受けなかったしとても、直接の面談は求められます。
直接の面談では合意書が用意されている
不貞相手の配偶者に言われるまま、指定された場所に赴くと、配偶者はあなたに対して、不貞行為をしたかを質問します。
これに素直に『はい。』と回答すると、予め用意していた合意書が配偶者の脇から提示されます。
なお、この面談の場における会話は、配偶者によって秘密録音されていると思った方が良いでしょう。
そして、配偶者はあなたに対して、『これにサインをしろ。さもなくば家族や会社に全てを言う。』と言って、合意書への署名捺印を強く迫ります。
不倫しましたか?
は、はい。
この同意書にサインしてください!
(早く帰りたい。)
わかりました…
直接訪問の場合
事前に電話やメールによる連絡をした上で、あなたの自宅や勤務先に訪問するケースもあれば、事前のアポイントもなく、いきなり自宅や勤務先に訪問するケースもあります。
不貞相手の配偶者は、突然の訪問に慌てるあなたに対して、唐突に不貞相手との不貞関係について問い質します。
これに続けて、不貞相手の配偶者はあなたに対して、予め用意した合意書を提示します。
これを提示されたあなたは、自宅内の家族や職場の同僚にバレたくないと焦ってしまい、ついつい、提示された合意書にサインをしてしまいます。
合意をすると撤回できない
有効と推定される
多くのケースでは、不貞相手の配偶者は合意書へのサインを求めます。
仮に、脅迫されて合意書にサインをしたとしても、事後的に合意書の効力を撤回させることは非常に難しいです。
なぜなら、訴訟手続のルールとして、署名と印鑑がなされている文書は、自らの意思に基づいて作成されたものと推定されてしまいます。
そのため、この推定を覆すためには、脅迫されて署名させられた状況を証明しなければなりません。
脅迫の証明は困難
しかし、あなたが裁判官に対して、過去の記憶に基づいて、『脅迫されてサインさせられた。』と供述したとしても、その供述だけで事実認定されることはほとんどありません。
また、あなたが、配偶者との面談時の状況を録音や録画していれば別ですが、用意周到に録音等を録っていることはほとんどありません。
そのため、脅迫されて無理矢理サインさせられた状況を事後的に証明することは極めて難しいと言わざるを得ません。
弁護士に早期に委任する
不貞相手の配偶者は、他人に家庭を壊されたという強い被害感情や復讐心から、自宅や職場に訪問し、脅迫的な言動を用いるなどしながら、合意書へのサインを強く迫ります。
しかし、不貞相手の配偶者から電話やメールがあった段階で早期に弁護士に委任することで、弁護士を連絡窓口とすることができます。
そのため、脅迫をされて無理矢理署名させられる事態を回避できます。
その上、不貞相手の配偶者に弁護士から連絡を入れることで、配偶者の行動が落ち着くことが多いです。
また、かなりの語気で迫る不貞相手の配偶者に対して、当事者本人が立ち向かうのは、かなりの精神的な負担です。
弁護士に一任することで、配偶者との交渉に伴う精神的な負担から解放できます。
最後に
不貞相手の配偶者と対峙するには、相応の負担が生じます。
さらには、負担する必要のない経済的な負担が生じるリスクもあります。
このような事態を避けるためにも、早い時期に弁護士に依頼するべきです。
弁護士に依頼するメリット
- 相手方とのやり取りによる負担を軽減させる
- 不利な合意書の作成や支払いを回避できる
- 慰謝料額を減額できる可能性がある
- 有利な条件について教えてもらえる
まずは弁護士に相談することを強く推奨します。
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