いくら請求できる?相場について

不倫慰謝料の問題を解決させるにあたって、将来の裁判を見据えた適切な金額で合意をする必要があります。

適正な金額よりも余りにも高額な金額を求めれば合意はできないでしょうし、余りにも低い銀額であれば、本来得られるべき損害賠償を得られません。

不倫慰謝料額は、不倫に関連する様々な事情を考慮した上で、過去の裁判例の結果も踏まえながら算出します。

弁護士に依頼することなく闇雲に合意をしてしまうと、本来認められるべき慰謝料額を失うリスクがあります。

慰謝料額の計算方法や相場について解説していきます。

不倫慰謝料の算定

不貞行為を理由とする慰謝料の金額は、不貞行為の内容と婚姻関係の破綻の2要素を主軸にして算定していきます。

不貞行為の悪質性×婚姻関係の悪化

不貞行為に関する事情

不貞慰謝料の金額を算定するにあたり、考慮する事情は以下のようなものがあります。

不貞行為の期間の長短

長ければ長いほど、慰謝料の増額事由となります。

他方で、不貞行為の期間が短いのであれば、慰謝料の減額事由になる可能性があります。

不貞行為の回数や頻度

回数や頻度が多ければ多いほど、慰謝料の増額事由となります。

不貞相手の人数

配偶者に限りますが、多ければ多いほど、慰謝料の増額事由となります。

妊娠や出産の有無

不貞行為の結果、妊娠したり、中絶せずに出産している場合には、慰謝料額の増額事由となります。

不貞行為の事情の中でも、妊娠や出産の事情は、慰謝料額を大きく増額させる事情となることが多いです。

婚姻関係に関する事情

不貞慰謝料の金額を算定するにあたって、考慮する夫婦の婚姻関係に関する事情は以下のとおりです。

離婚の有無

不貞行為があったものの、別居せずに同居を継続している場合→不貞行為によって離婚に向けて別居している場合→不貞行為によって離婚するに至った場合と、離婚プロセスが進行するにつれて慰謝料額は増えていきます。

つまり、不貞行為はあったが、同居を継続できているということは、夫婦関係に対するダメージは離婚しているケースと比べて大きくないと判断されます。

不倫前の夫婦関係

不貞行為に至る前から既に夫婦の婚姻関係が破綻あるいはこれに近い状況にあった場合、不貞慰謝料は低い金額に留まります。

なお、不倫前に既に家庭内別居をしていたと主張をするケースが多いです。

しかし、家庭内別居を理由に夫婦関係が破綻していると認定されることはほとんどありません。

なぜなら、夫婦関係が良好ではなかったとしても、同居を継続できる程度に夫婦関係を維持できていたといえるため、夫婦間系の破綻を認定することはできないからです。

未成熟子の有無

夫婦に幼い子供がいる場合、夫婦の婚姻関係だけでなく、子供の家庭環境にも大きな影響を与えます。

そのため、未成熟子がいる場合には、慰謝料の増額事由となります。

婚姻期間

夫婦の婚姻期間が長ければ長いほど、慰謝料の増額事由となります。

不貞後の事情

不貞行為の発覚後、不貞当事者が反省して謝罪をしている場合には、減額事由となります。

そのため、不貞行為があることに争いがない場合には、慰謝料の減額を図るため、早い時点で不貞相手が不貞行為の謝罪をすることがあります。

他方で、不倫発覚後も不貞関係を解消せずに同居しているような場合には、増額事由となります。

心療内科の通院

不貞行為の発覚により、心身に支障を来たしてしまい、心療内科に通院していたり、うつ病等の精神疾患に罹患している場合には増額事由となります。

慰謝料の相場

不貞慰謝料の相場としては、不貞によって婚姻関係がどうなったのかをベースに考えることが多いでしょう。

  • 同居継続であれば、100万円
  • 離婚に向けた別居であれば120万円
  • 離婚しているのであれば150万円

といった具合です。

これをベースに、不貞行為の内容や不貞期間等の要素を考慮して、適切な慰謝料額を導き出します。

その際には、過去の判例や裁判例の結論を参照することが多いでしょう。

このように、慰謝料の算定には、様々な事情を総合考慮した上で、過去の先例を踏まえる必要があり、専門的な知識と経験が必要とされます。

弁護士に相談するべき

慰謝料額の算定には、過去の先例の調査や不貞行為に関する事情の取捨選択を伴います。

誤った判断により、本来認められるべき慰謝料額を放棄してしまう結果になるおそれもあります。

まずは、弁護士に相談した上で、計画的に進めていきましょう。

弁護士に委任するメリット

  • 慰謝料額を適正に算定できる
  • 有意な裁判例を見つけることができる
  • 慰謝料額以外の事項について相談できる
  • 自身に有利な条件を教えてもらえる

初回相談30分を無料で実施しています。

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